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SIerから異業種の社内SEに転職して感じたギャップ【情シスの特徴】

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こんにちは。まよ(@josysnohito)です。

SIerで働くSEってそれなりに転職を経験する人多いですよね。

その転職先は、SIerの中でより待遇の良い環境を探したり、高みを目指してITコンサルになったり、発注者側を目指してユーザ企業の情シスに転職したりと様々です。

そんな私はSIerから中小のベンチャーを経て情シスの社内SEに転職した身なのですが、現職をとても気に入っていながらもそれなりにギャップを感じる事はありました。

ということで、この記事ではSIer出身者が異業種のユーザ企業の情シスに転職した場合に感じたギャップを5つほどご紹介します。

たぶん誰が転職しても3つくらいは同じこと思うんじゃないかな。

SIer→情シスへの転職で感じたギャップ

第5位:周りの社員のITリテラシーが低い


当たり前だけどSIerの社員はITリテラシーが高い。資格で言えば入社した時点で基本情報を持っている人も少なくないし、ITパスポートなんて眼中にない。

それに、わからないことがあっても自分で調べるのがデフォ。

「DXってなんですか?」
「char型とvarchar型ってどう違うんですか?」

なんてことほぼ聞いてこない。自分でググって解決する習慣が身についている。というかこの手の質問をしてくる人で仕事ができる人なんて居ない。

SIerにおいて、ITリテラシーが低い人=仕事ができない人なのです。

でもでも!ユーザ企業に来ると周りの社員のITリテラシーがガクッと下がります。エクセル関数なんて使ったことがない人がいたり、ペイントすら使えない人もいる。直感的に使えるじゃんって思うけど。

そんなユーザ企業の環境で何よりもギャップに感じたのは、ITリテラシーが低い=仕事ができない人ではないということ。

ペイントが使えませんって言ってきた人が営業やるとピカイチだったりする。当たり前なんだけどSIerから情シスに転職するということはシステムの有識者と見られるわけで、SIer時代の常識を変えてわからない人にわかるように仕事しなきゃだめなんだよね。

第4位:定時で帰る人が多い

次にびびるのはこれ。SIerから異業種に転職すると高い確率で労働時間が短くなる。周りの人も定時に帰る。管理職なのに定時で帰る人もいる。保育園のお迎えもされているイクメンな男性管理職の方もいる。

すごく当たり前のこと言ってるようで、SIer時代は当たり前じゃなかった。

SIerの管理職、特にプレイングマネージャーみたいな技術力も兼ね備えた方なんて当たり前のように夜遅くまで働く。土曜日に働いていることもある。そして深夜に障害が起きたらみんなが頼りにするからあっちこっちから電話がかかってくる。

そんなSIerの管理職の方々と飲み会で趣味の話になると「えっ?趣味あったんですか?ずっと仕事してると思ってましたw」って言いたくなる。寸前で堪えるんだけど。

だから若手どころか中堅ですら管理職になりたがらない人が多くて、管理職手前の残業代が出る役職のまま昇格を拒んでる人がちらほらいた。

でもね、情シスの管理職って定時で帰れるんだよ!すごい!

管理職に限らずSIerから社内SEになると労働時間は大きく下がるはずです。でも管理職まで普通の勤怠で働かれているという点は個人的には良い意味でギャップでした。

第3位:コミュ力 > ロジカルシンキング

SIerの社員って論理的なんだよね。

日々システムの設計書を眺めているから筋が通っていない(=バグが残った)理屈はほとんど述べて来ない。ボソボソ喋る人結構いるけど大体みんな論理的。

社内外の進捗報告や品質報告などの場でもとにかく論理的に喋る。

「結合試験で会計機能に1件のバグが見つかりました」
「バグが発生した原因は設計書の記載漏れです」
「設計中に仕様変更が入っており取り込みが漏れたことが根本原因です」
「横並びで全ての仕変を対象に設計書への反映漏れがないことを確認済です」

みたいに、ふむふむなるほどと思う説明をしてくれる。聞いててストレスがない。

でもユーザ企業に来るとロジカルよりもコミュ力が勝る。SIerと比較すると明るい人が多くて、SIer時代にたくさんいたボソボソ喋るんだけど論理的なおじさんたちがほとんどいない。

理屈としては正しいのに口下手な人よりも、論理的に破綻しているんだけど口が上手い人の意見が通りやすい。

むしろSIerの世界が口下手に優しすぎるのかもしれない。

社内SEの仕事は社内調整であるため、これまでのコミュニケーションスタイルをガラッと変えてこの環境になじまないといけない点はギャップでした。

第2位:電話鳴りすぎ問題

情シスで働く社内SEの主な業務は、

・システム企画
・社内システムの開発保守
・ヘルプデスク

などなどなのですが、問題なのは3つ目のヘルプデスク業務。

とにかく電話が来る。些細なことでも電話が来る。

「ZOOMが最近重いんだけどなんでかわかる?」
「この検索画面操作したらエラーになったんだけどバグじゃない?」

「この帳票項目を変えたいんだけど今月中にできますか?」

みたいな、大事なのか大事じゃないのかわからないことから初歩的なことまで何でもかんでも電話で聞いてくる。なぜメールしない。なぜチャットツールを使わない。

私の頭の中にはいつもこの考え方がある。

「自分の時間」を奪う最たるもの。それは「電話」だ。 僕は「電話に出ないキャラ」を確立している。電話で話す必然性のない用事なのに、やたらと気軽に人の電話を鳴らす者がいるが、僕は絶対に応答しない。相手がどんなに偉い人であろうが、僕は「電話に出ないキャラ」になると決めている。電話は多動力をジャマする最悪のツールであり、百害あって一利ない。仕事をしているときに電話を鳴らされると、そのせいで仕事は強制的に中断され、リズムが崩れてしまう。
引用元:東洋経済オンライン(堀江貴文氏「電話してくる人とは仕事するな」

SIerにいた頃ならこの考え方で仕事が成り立ったかもしれない。

でもユーザ企業では「温度感」を伝えるためにテキストではなく電話で要件を伝えるのが当たり前なのだ。これもなかなかのギャップでした。

第1位:情シスの社内ヒエラルキーは低い

SIerでバリバリ開発に関わった人の大半が感じるであろうギャップはこれ。SIerにいた頃と違って自分は会社の稼ぎ頭ではなくなる。どちらかというとスタッフ寄りな仕事になる。

なのでどうしても社内ヒエラルキーが低くなる。

恐らく転職活動で一番見落としがちなポイントだと思います。人によってはこれが嫌で転職する人すらいるので、社内SEへ転職する時は情シスの立場が極端に低くないかどうかは要チェックです。

まとめ:把握しておけば、ギャップは軽減できる

ということでSIerから社内SEへ転職した際に感じたギャップを5つご紹介しました。

ネガティブなこともポジティブなこともご紹介しましたが、ネガティブなギャップがあるからといって決して現職に幻滅してる訳ではないです。総合的にはとても満足しています。

ただ、思っていなかったようなギャップが有ると結構幻滅度が大きかったのも事実。

こういうものはあらかじめ把握しておくのが望ましいはずです。もし社内SEへの転職を考えられているようでしたら是非参考にしてみてください。